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もりぐち便り~守口市駅前のいち司法書士のつぶやき~

○婚外子相続差別違憲判決 

 民法900条4号の、結婚をしていない男女の間に生まれた子(婚外子、非嫡出子)の相続分は、法律上の夫婦の間に生まれた子(嫡出子)の2分の1としている規定が、最高裁判所大法廷で「法の下の平等を定めた憲法に違反している」と判断されました。

 その子にはどうしようもない事情での差別でしたからね、妥当だと思います。もちろん、婚内子側にも婚外子側にも諸々の事情や思いもあるでしょうが、遺産分割や寄与分、遺言等で対応することもできます。法律婚の軽視につながるというのも、少し違うように思います。そもそも法律婚の軽視というなら、それは被相続人である父親の所業の問題です。

 と、私などは「当然!」と思っていた判決ですが・・・ 

 反対意見もかなりあるようですね。

 確かに、「この家の財産」などという古い家制度の頃の考え方がまだ残っている方なら、この判断はなかなかなじみにくいかもしれませんね。 

 でも今は、財産においても個人主義です。自分の財産は自分の名義で取得する時代です。安易に100%夫名義にしておくのは、危険かもしれませんよ?!

 ちなみに、年配の方々によくみられるのですが、家の名義は(妻側も出資しているにも拘らず)夫の名義で、とか、家族の保険や預金などの名義を当然のように夫の名義にしているのをたまにお見受けしますが、こういったときには悔しい思いをしそうですね。(ちなみに、出資割合に応じた名義にしないと贈与税の対象になる可能性がある、という注意点もあります。) 

 夫婦の共有財産だと思っていたものでも、相続が発生したときに、その名義が夫になっていた場合、特に妻が専業主婦であったりすると、非常に立場が弱いように思います。

 婚姻期間が20年以上の夫婦でマイホームやマイホームを手に入れるための資金を贈与する場合、最高2,000万円(プラス基礎控除110万円)まで贈与税が非課税、という制度もあります。一度検討されてみませんか?!


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2013-09-13 17:51:13 | RSS