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もりぐち便り~守口市駅前のいち司法書士のつぶやき~

○キラキラネームと命名権

 

 「最近の子どもの名前は読めないものが多い」と言われていますが、子ども用の雑誌に出てくる名前など見ていますと、本当にそう思います。

 変わった名前を子につける、というのは、何も今に始まったことではありません。戦国時代の武将や高名な小説家などにも、子に変わった名前を付けた方がいました。少し前には、悪魔ちゃん騒動なんていうのもありましたね。

 最近、特に名前のことが騒がれているのは、その読みにくさからでしょうか。

 現在の日本の法律では、人名に使用できる漢字については常用漢字と人名用漢字に限定されてはいますが(戸籍法第60条)、その読みについては戸籍に記載されないため、突拍子もない読みの名前を付けることができるのです(例えば、『月』と書いて『るな』など。)。

 名を付けた親の方は、それはそれは一生懸命考えて、わが子にこの世で一つだけの名前をプレゼントしたいとか、様々な願いと期待を込めて名付けたのだと思います。それはそれで尊い親心であると思いますし、親には(親権者には)命名権がありますので、基本的には周りがどうのこうのと口を出すものでもありません。

 ただ最近は、変わった名前を付けられた子どもの方から、名前を変えたいという要望が少しずつですがみられるようです。

 戸籍法第107条の2には、家庭裁判所の許可を得て名前を変更できる旨の定めがあります。ただし正当事由が必要で、誰でも変更が許可されるわけではありませんので、この点はお問い合わせください。なお、名前の読みのみの変更であれば(例えば、先ほどの例の『月(るな)』を、『月(つき)』に変更する。)、戸籍上の変更にはあたらず、市町村への届け出で足りると思われます。理由も特に不要ではないでしょうか(詳しくは各市町村にお問い合わせください。)。

 せっかく心をこめてつけた名前ですから、名前を変えたいなんて言われないようにしたいですね。

 


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2013-02-25 13:25:55 | RSS